ヘスス遺跡とトリニダー遺跡:アルゼンチン北東部&パラグアイ旅行 その11
<パラグアイ唯一の世界遺産へ>
この日は川を渡ってパラグアイのエンカルナシオンという街へ。
エンカルナシオンはパラグアイで3番目に大きな街で、ポサダスからたくさんのアルゼンチン人が買い物に行きます。
で、そのエンカルナシオン周辺に前日に見たのと同様の布教村がいくつか残っており、それらがパラグアイ唯一の世界遺産として登録されています。
一つ目はヘスス遺跡
入り口のアーチのところにスペインのムデハル建築を採用していてかなり興奮するポイントです。
この遺跡は未完成だったそうで、完成していれば最も大きなものになっていたそう。
お次はトリニダー遺跡
この遺跡がもっともビシッと残っているようです。
このレリーフは天使たちが楽器を演奏しているのですが、言葉が通じないグアラニー族に布教するために宣教師たちは音楽を活用したそうです。どうやったのかは紹介した映画でご確認ください。
そして、これまた通常ならこの2つで終わる所を事前にお願いしてもう1つ行ってもらいました。
それがサン・コスメ・イ(&)・サン・ダミアン
ここは当時のものを現在も利用している唯一の場所です。
もちろん多少の改修はしていますが。
でも手が加わっていることから世界遺産には登録されていません。
これは屋根裏ですが、床板は当時の物です。普通に歩けました。。
亜熱帯気候なのにダメにならないんですかね。
ここにいた宣教師の一人が天文学者だったことから、ちょっとしたプラネタリウムとか天体に関する話とかが聞けて興味深いです。
夜には天体観測なんかも実施しているそうです。
これら3つの遺跡を回ってアルゼンチンへ。しかし、国境の川に架かる橋を渡るのに2時間かかりました。
出入国の手続きをしないといけないので時間がかかるのは当たり前ですが、なんかアルゼンチン側はイケてないんですよね・・・。
ということで、2日かけて「グアラニーのイエズス会伝道所群」を見てきたわけですが、当時の宣教師の情熱はすごいものがあったんだなと実感しました。それが良いことだったのかどうかは言いませんが、当時はジャングルだったに違いないこの一帯で言葉の通じないグアラニー族に布教するとはよほどの信念がないとできないことですね。
ちなみにパラグアイ側のほうが保存状態が良いのは、戦争があったときに現在の国境である川があったおかげでアルゼンチンやブラジルほど被害を受けなかったからだそうです。
基本的にアルゼンチン側もパラグアイ側も各遺跡にはガイドさんがいて概要を話してくれます。
同行してくれたガイドさんも補足してくれたりして、あまりメジャーな遺跡ではなく観光客は全部で10人ぐらいしか見ませんでしたが、とても興味深かったです。
ですので、イグアスの滝へ行くついでにちらりと寄ることをおすすめします。
これにて全旅程が終了。
翌日はブエノスアイレスに帰りました。
アルゼンチンは広いですね。