日系コミュニティについて
アルゼンチンにはルーツを日本に持つ日系人が約3万人ほどいます。
多くは戦後に移住された方なので1世の方々もお元気ですが、中心は2世の方々になります。
普通に旅行をしているだけでは日系人の方々にお世話になることはほとんどないと思いますが、例えば日系人の旅行会社などもあるので、アルゼンチン旅行の手配などもお願いできていざというときは頼りになります。
ではどこで日系人の方々と接するかというと、以前紹介したCasa japonesaという日本食材店とかですかね。日系人の方がレジをやってくれます。このお店では日系人の方が栽培している日本の野菜なども買えます。
スペイン語も日系人の先生から習うことができます。
街の語学学校だと文法の説明などもすべてスペイン語のため、初心者にはそれなりにしんどいです(そういう経験が上達につながるのですが)。なので、日本語で教えてもらいたい場合はCentro Nikkei Argentina(セントロ日系アルヘンティーナ)という団体に日本語で教えられる先生がいるので、相談してみると良いかもしれません。
電話: 011 4862-7774
所在地: Bulnes 841, Cuidad autonoma Buenos Aires
※サイトがないので電話等でお問い合わせください
あとは日本系のお祭りですかね。
先日の記事にも書きましたが、1月2月はブエノスアイレス周辺もしくは地方でも盆踊り大会が開催されたり、秋祭りなども開催されます。
毎年11月にはアルゼンチンで最も有名な日系の学校「日亜(にちあ)学院」の「日本マニア」という文化祭のようなお祭りが行われます。
日本食(と言っても焼き鳥などですが)の屋台が出たり、折り紙や風呂敷、マンガなどのワークショップがあったり、舞台では太鼓や踊りの発表があったり、最後はやっぱりみんなで盆踊りしたりなど、日本好きな人たちだけではなく、たくさんの人が訪れるイベントになっています。
Nippon Mania 2018 (詳細はこちらからどうぞ)
また、ブエノスアイレスには日系人が作った日本庭園があります。
この日本庭園ではひな祭りや七夕など季節の節句や句会や太鼓の演奏などのイベントも開催されており、日本の文化に触れられる場所でもあります。
日本庭園自体はよく手入れされていますが、唐突に鳥居があったりして微妙な点もありますが・・・。
場所はこちら。
入場料は各自ご確認ください。インフレで値段が2か月ごとに変わります。ちなみに今(2019年1月)の時点で150ペソ(500円ぐらい)です。
という感じで、日系コミュニティの方々は自分たちのルーツである日本文化が失われないように、2世3世へと受け継いでいます。
もちろんブエノスアイレスだけではなくサルタやメンドーサなどの地方都市にも日系コミュニティはあり、同様の活動をしているようです。
その反面、移住当時は見た目や文化の違い、スペイン語が不自由などで差別にあったため、自分たちの子どもにはそんな思いをさせたくないという思いから、日本語を一切教えなかったりなどいわゆるアルゼンチン人と同化しようと努力された方々もいます。
私はアルゼンチンに住むまでは「日系人」という人たちには正直言ってあまり関心がなく、「日系人と言ったらマルシアだな」ぐらいだったのですが、実際にこちらで日系人の方々に良くしていただいたり、パラグアイに行ったときに日本人居住地に行ったりして、「知らなくても困らないことだけど、知っておいたほうが良いことだな」と思いました。
日系人の方々は、本当によくしてくれます。
もちろん彼らもアルゼンチン人なのですが、やっぱりルーツや顔が同じであることや日本的な考え方や文化が根っこにあるので分かり合える点が多いのかもしれません。
せっかくアルゼンチンにいるんだからアルゼンチン人と触れ合うのは当然ですが、「日本にルーツを持つアルゼンチン人」と触れ合うのもこの国を知ることなんだなと思います。