ストライキとデモについて
日本ではストライキというものにはあまり遭遇しませんが、
アルゼンチンではよくあります。
地下鉄やバス、空港、銀行、教員などすぐストライキします。
公共交通機関は事前にいつからストライキ始めるかをアナウンスしてくれるので、その日は早めに帰ったり自宅で仕事したりします。
でも事前周知が徹底しているわけでもなく、ましてや我が家のようにテレビを契約していないと情報が入って来ないんですよね。
以前、日本から遊びに来た友達が私の家に滞在していたのですが、帰国日に空港へ行こうとしたまさにその時、こちらの友達から「君の友達のフライトが欠航になっているよ」と連絡が入り、調べてみたらそうでした。
実はその前日に両者を会わせていて、その時に帰国便の話をしたことを覚えていたようで連絡をくれたのですが、まさにその日は午後から空港のストライキでほとんどの便がキャンセルという自体に巻き込まれてしまいました。
こちらの友達が航空会社に電話でもろもろ聞いてくれて、翌日の振り替え便の手配などをしてくれて、日本からの友達は翌日無事に旅立っていったのですが、事前に連絡もらってなかったら1時間かけて大荷物を持って空港に行っていただろうし、空港は大混乱で振り替え便どころではなかっただろうし、本当に友達の機転には感謝でした。
というような、ことも存分にあり得ます。
ちなみにこないだ、チリの大手航空会社が労使交渉でストライキを行い、なかなか合意に達せず、ストライキが20日間続いていました。
そして、ストライキとセットなのがデモです。
ストライキも要するに雇用されている側の要求を雇用主に飲ませるためにストライキをしているわけで、自分たちの主張をするためにデモを行うわけです。
デモはブエノスアイレス中心地で行われるのですが、日本と違うのは、大通りを完全に通行止めにすること。
日本だと道路の端っこを細長く行進していますが、こちらは道路いっぱいに広がります。そして、太鼓などの楽器を持って歌いながら「給料上げろ」とか主張するのです。
なのでぱっと見はお祭り風なのですが、警官と衝突したりして危険なこともあるので、近寄らないように言われています。
アルゼンチンの新年度は3月からなので、労使交渉関連のデモは3月が多いですね。
もちろんストライキとは別のデモもよくあります。
それは国会や市議会で通そうとされている法案に反対するものです。
私がこちらに来て一番大きかったのは、年金を減らす法案が可決されようとしているその日で、国会議事堂の前では多くの人が集まり抗議の声をあげ、警官と衝突し、かなりのけが人と逮捕者が出ました。
何かと国会議事堂の前やオベリスコ(オベリスク)に集合するので、ホテルを探す際はこの辺は避けたほうがベターです。
通っている語学学校であるクラスメイトが「政治に関するデモをやって状況は改善するの?」と先生に聞いたことがあります。
先生は「なにもかわらないよ」と。
じゃあなんでデモを行うのかと言うと、声を上げることが大切なんだとか。
と言うか、抗議せずにはいられないんでしょうね。
だまっているなんて耐えられない、とにかく「〇〇法案に反対」とか言いたいのではないかと思います。
確かに、国民投票とかは別として、デモなどの国民の声によって法案や条例が否決されたりとか聞かないですもんね。
ただ、そのデモを規制するような法案が審議されているとかされていないとか。どこかで小耳にはさんだような気がしなくもない、と言う程度なので無視していただければと思うのですが、スペインではこの手の法案が可決してそれに抗議する大きな広告キャンペーンが話題になっていたことがあります。
とにかくデモやストライキに遭遇してしまったら家に帰るのも一苦労なので、事前の情報収集が必須ですね。